2024.05.20
インプラント治療後に運動はできるのか?安静期間の目安も解説!
こんにちは。
院長の蔵元です。
今回はインプラント手術後の過ごし方について説明したいと思います。
インプラント治療後に運動をしても良いのか
インプラント治療では人工歯根となるインプラント体を骨の中に埋め込む手術が必要になります。この手術は親知らずの抜歯などと同様に外科処置となります。外科処置は量には個人差、手術内容により違いがありますが出血を伴う治療になります。
手術後、医院で血が止まっていることを確認して当日の処置が終わるのですが、口の中は唾液があり皮膚を汚した時のようにはなかなかかさぶたができません。なので通常の出血量でも2・3日は唾を吐いたり、口をゆすぐと血が混じることがあります。
手術当日にまだかさぶたが安定していない状態で運動をしてしまうと、血流が良くなってしまい傷口から出血しやすくなる・腫れやすくなる・痛みが強く出るなどの症状が出ることがあります。
なので当日は運動をしないようにしましょう。
体を動かすお仕事をしている方は?
先ほど述べたような理由で手術当日は、術後できる限り安静にしていただくことをお勧めします。
手術の次の日以降は、ほとんどの方がお仕事をすることができます。長くても3日程度で症状が落ち着いてくることが多いです。
術後に痛みがある場合には痛み止めを服用していただければ、痛みは感じなくなります。
こちらも通常は3日程度で症状が落ち着いてくることが多いです。
こんな症状がでている場合は運動はダメ!
以下のような症状がある場合には、1~3日以上経っていたとしても、運動は控えておき、担当医にご相談ください。
痛みや腫れ
痛み止めを飲んでも、痛みが取れない場合はご相談ください。傷口が感染している場合は抗生剤の追加が必要な場合があります。また痛みに敏感な方には、効き目の強い痛み止めを飲んでいただくこともあります。
術後の腫れは手術後2・3日がピークでだんだん引いてきて一週間ぐらいで落ち着いてくることが多いですが、それ以上長引く場合もご相談ください。
出血
血流が良くなると、出血しやすくなります。出血してきた場合はガーゼなどを噛み締めたりして、30分〜1時間傷口を圧迫することで止血してきます。気になって何度も強くうがいをしたり、唾を吐いたりはしないようにしましょう。
少し血が滲む程度であれば問題ないですが、真っ赤な血でお口の中がいっぱいになるぐらい出血が続く場合はご相談ください。
その他の症状
上顎のインプラント治療では、上顎洞への骨再生手術を行うことがあります。上顎洞は鼻と繋がっているので、術後鼻血が出ることがあります。鼻血が出た際には、上顎洞内を安静にするために鼻を強くかんだり、すすったりしないように気をつけましょう。止血のためにはティッシュ等を15〜30分ほど鼻に詰めて血が止まってくるのを待ちましょう。
運動以外に気を付けること
インプラント手術後の運動は基本NGですが、その理由は血行が良くなることで治療後の痛みや腫れ、出血などが悪化しやすくなることが理由です。
これらは、治療後の運動に限らず、血行が良くなる行動がNGです。
運動以外に血行が良くなる行動についても確認していきます。
治療当日のお風呂について
手術当日のお風呂は、運動した時と同様に血流が良くなって出血、腫れ、痛みの原因となってしまうため控えるようにしましょう。
体が温まりすぎない程度にシャワーを浴びることはできます。
次の日からは出血、痛みがなければいつも通りの入浴で構いません。
飲酒(アルコール)の摂取について
飲酒も運動やお風呂と同様に血流が良くなり出血、腫れ、痛みの原因になるので手術当日は控えるようにしましょう。
飲酒も運動、お風呂と同様に次の日からは出血、痛みがなければ、飲酒も可能です。
インプラント治療後からどれくらいの期間を安静にすべきか
骨や歯肉の再生治療を伴わないインプラント治療では、手術当日は安静にして頂き、痛み止めを服用して痛みがない、出血がなければ手術の次の日以降は通常の生活をおくっていただける方が多いです。
手術による腫れが出るか出ないかは患者様によって様々ですが、腫れがあっても日常生活をおくっていただいて構いません。
腫れが出ると1週間ほどで引いてきますが、お出かけ予定がある方、写真撮影がある方は手術日の調整をすることをお勧めします。
骨や歯肉の再生治療を行う場合には再生手術の部位、大きさによって再生治療を伴わないインプラント治療より長期間安静期間をとってもらうこともあります。
最後に
インプラント治療ではインプラント体を埋める手術が必要となります。インプラントを埋める手術は外科処置でしか行うことができません。なので手術後にはどうしても安静にしていただく期間をとっていただくことになります。
大きく骨や歯肉が失われてしまった場合に再生治療を併用する場合には併用しない場合に比べ長期間安静期間をとっていただくことが多くあります。
当院では再生手術を伴うインプラント治療も行っていますができる限り侵襲が少なく治療期間が短くなるような治療計画を立てるようにしています。
何かお困りごとや迷っていることがあればいつでもご相談ください。