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2025.02.19

唾液が減ると危険? 口腔乾燥症とお口の健康

こんにちは、歯科衛生士の蔵元です。

乾燥している日が続きますが、お口の渇きはいかがですか?今回は唾液についてお話したいと思います。

 

唾液の減少による影響

「口が渇く」ことは一時的な場合もありますが、慢性的ものは「ドライマウス(口空乾燥症)という病気です。

さらに唾液が減るとその働きも弱くなりますから、虫歯や歯周病のリスクも高くなってしまいます。

唾液の量が減ると、お口の中の洗浄作用が少なくなり、いつまでも食べ物がお口の中に溜まってしまいます。

また、飲食物によって下がったph値がなかなか元に戻らなくなり、歯の表面のカルシウムが溶け出す「エナメル質の脱灰」が進んでしまいます。さらに、唾液に含まれる抗菌物質やタンパク質の減少、歯を保護するペリクルも形成されにくくなることでお口の中が菌に弱い環境になってしまいます。

このように、唾液の減少によってさまざまな作用が弱まるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなるのです。

 

口空乾燥のサインは

・口の中がカラカラする

・水がないと食べ物が食べられない

・唇が乾く、話ずらい

・唇や口唇が切れやすい

・口内炎ができやすい、舌がヒリヒリする、目も乾くなどです。

 

唾液が減る原因

唾液は自律神経からの指令が唾液腺に伝わり、血液を元につくられます。

ですから、唾液が少なくなる原因は、自律神経の問題、血液の量の問題などさまざまで、1つだけでない場合もあります。

薬の副作用でお口の渇き(口渇)がみられる場合もありますが、自己判断で服用を中止するのは危険です。

必ず医科の主治医に相談してください。

 

唾液分泌低下の原因

・唾液腺の損傷:シェーグレン症候群、口腔などに近い部位の悪性腫瘍への放射線治療、唾液腺の疾患(唾石症、唾液腺腫瘍)など

・自律神経の乱れ:ストレス、精神疾患、更年期障害など

・自律神経から唾液腺への指令の障害:薬の副作用(精神安定剤、解熱鎮静剤、高血圧症の薬など多数)

・血液運搬の障害/血液や体液の障害:糖尿病、甲状腺機能障害、腎疾患、脂質異常症などの代謝性疾患、薬の副作用(利尿薬、カルシウム拮抗薬)、脱水

 

唾液が減りやすい人

口腔乾燥症の専門外来を訪ねる患者さんは圧倒的に女性が多く、約8割を占めています。年代別にみると、50代から急激に増加しています。80歳以上の方は外来を受診するのが難しくなるため、見かけ上は少なくなっていますが、実際には寝たきりで口を開けたままの方などにもお口の乾燥が多くみられます。

 

唾液を増やすには

口腔乾燥症の治療として、医師や歯科医師からの唾液の分泌を改善する薬や漢方薬などを処方してもらうことができます。

また、薬の副作用が原因の場合は、主治医への薬の減量・変更の依頼状を歯科医師が作成することもできます。

患者さん自身でできるケアには、唾液腺のマッサージや保湿剤の使用があります。

よく噛むようにするなど生活の中でちょっとした工夫をするだけでも、口腔乾燥感の改善につながります。

 

唾液腺は、筋肉のように使わないと衰えて、唾液の分泌機能が低下してしまいます。

その予防には唾液腺の刺激が有効です。

よく噛んで食べるなどお口の中を刺激すると唾液腺も刺激されます。

また、噛む刺激は自律神経にも伝わり、それが唾液分泌の指令を出すことにもつながります。

唾液腺を直接刺激するには唾液腺マッサージが有効で、食事の前に行うと効果があるといわれています。

そのほかにも唾液分泌をうながすために日常生活でできることはたくさんあります。

 

カフェインの入った飲み物やアルコールには利尿作用があります。

尿によって体の水分が減ると唾液の材料である血液も減り、つくられる唾液の量も減ります。

コーヒー、紅茶のほかに緑茶や栄養ドリンク、コーラなどにもカフェインがはいっています。

お好きな物でもちょっとガマン。いつもより控えめを心がけましょう。

 

唾液分泌の指令を出す自律神経のバランスを整えることは、唾液量アップに効果的です。

自律神経は交感神経と副交感神経が交互にはたらいてバランスを保っています。

睡眠時間や食事の時間が不規則になると、負担がかかってバランスが乱れます。毎日の起床、就寝、食事をなるべく同じ時間にそろえ、規則正しい生活を心がげましょう。

また、少なくなっている唾液を少しでも蒸発させないための環境づくりも大切です。

部屋の湿度を上げて空気の乾燥を防いだり、口を開ける時間を少なくしたりすることで、唾液の蒸発を防ぎましょう。

アレルギー症鼻炎など鼻の病気などで寝ている間に口呼吸をしてしまう方は、マスクをして寝るのも1つの手です。

唾液がすくないときは、虫歯や歯周病のリスクが高まります。おうちでできることにプラスして、歯科医院で定期的にチェックすることも大切ですので来院されたときは歯科医師・歯科衛生士にご相談ください。

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