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2025.08.18

歯周病と全身疾患の関係

こんにちは、蕨市の歯医者、蔵元歯科医院の衛生士蔵元です。

今回は歯周病と全身疾患についてお話したいと思います。

 

糖尿病の人は歯周病になりやすい

◎免疫力が下がると歯周病菌にも抵抗できなくなります

糖尿病によって弱っている体は、歯周病菌に抵抗する力も弱くなっています。ですから、歯周病にかかりらすく、治りにくく、重症になりやすくなります。しかも治療が終わった後も再発しやすいので油断できません。

 

◎糖尿病が引き起こす炎症の1つに歯周病もあります

血糖値の高い状態がずっと続くと、体の中のタンパク質が糖とくっつきます。それを白血球が敵と間違えて攻撃するので、その結果、歯周病も含め、全身に炎症が起きやすくなります。

 

◎歯周病が糖尿病を引き起こすかどうかは調査中です

動物実験の結果によると、歯周病が原因で糖尿病にかかりやすくなったり、糖尿病を悪化させたりするようなことがあるとわかっています。

糖尿病と歯周病の両方にかかっている人が多いのは本当です。しかし、どちらの原因でどちらが結果なのかは、はっきりわかりません。歯周病の人はその後、糖尿病になることが多いのか、歯周病を治療して歯ぐきの状態が良くなったときには糖尿病も良くなるのか、調べる必要があります。そのような調査が世界中でも日本でも盛んに行われていますので、近い将来、もっとはっきりしたことがわかるでしょう。

 

骨粗鬆症の人は歯周病になりやすい

◎骨密度が低いと歯槽骨(歯の根がはまり込む顎骨の穴をいい、歯槽骨はそれを構成している骨のこと)の吸収が進みやすいです

歯周病にかかると、歯周病菌が歯ぐきに炎症を起こして、歯を支えている骨(歯槽骨)を溶かしてしまいます。これを「歯槽骨の吸収」といいます。

体の骨と歯槽骨の関係を調べた研究の大部分では、体の骨密度と歯槽骨の吸収の程度には関係があるという結果でした。たとえば、骨粗鬆症の人たちと正常な骨密度の人たちを3年間観察したところ、骨粗鬆症の人たちの方が歯槽骨の吸収が多かったとの報告があります。

お口の中に歯周菌がいるかどうかは歯周病が進むかどうかの強力な要因ですが、その要因や年齢が同じくらいの人同士で比べると、体の骨密度が低い人の方が歯槽骨の吸収が進みやすいといえそうです。

 

歯周治療で腎臓の状態が良くなる可能性がある

◎歯周病が慢性腎臓病の原因の一部かもしれません

慢性腎臓病を引き起こす代表的な原因は、糖尿病、加齢、喫煙で、ほかに高血圧、糸球体腎炎、自己免疫疾患なども挙げられますが、原因がよくわからないことも多いのです。しかし、以前は原因不明とされたもののうち、一部は歯周病が関係しているかもしれないと言われるようになりました。

 

◎歯周病が治ると慢性腎臓病も少し改善します

歯周病の人は、血液中に炎症物質が増加しています。つまり、全身がつねに軽い炎症の状態になっていて、歯周病が治らないかぎり長期間続いてしまいます。その状態が腎臓にも悪い影響を及ぼすかもしれないと考えられるようになりました。慢性腎臓病と歯周病の両方にかかっている患者さんに歯周治療をしたらどうなるか調べた研究では、歯周病が治った場合に慢性腎臓病も少し改善するという結果でした。

 

歯周病が原因で動脈硬化が起こりやすくなる

◎歯周病で血液中の炎症物質が増えると動脈硬化が起こりやすくなります

血液中の炎症物質の数値が高いと動脈硬化が起こりやすくなります。歯周病の患者さんは全身が軽い炎症状態にありますから、炎症性物質の数値が少し高くなり、動脈硬化が起こりやすくなると考えられています。

 

◎歯周病菌は動脈硬化の原因?

まれに、動脈硬化を起こした血管から、歯周病菌がみつかることがありますが、歯周病菌が動脈硬化の原因になるのかどうかまではわかっていません。しかし、動物を使った最新の研究では、歯周病菌を飲み込むと腸内細菌の構成が変わって腸の壁が弱くなるため、全身の臓器に細菌の影響が及ぶということがわかりました。

このようなことから、歯周病が原因で動脈硬化が起こりやすくなるのかもしれませんが、歯周病を治療したら動脈硬化が減るのかどうかは研究不足でまだはっきりしていません。

 

歯周治療で関節リウマチが改善する可能性がある

◎歯周病も関節リウマチも炎症性の病気です

これまでのたくさんの研究結果から、関節リウマチにかかっている人は、歯周病になりやすいといわれています。

その理由は、両方とも炎症性の病気であり、共通のリスク因子(炎症を起こしやすい体質や、喫煙など)があるためかもしれません。その他に、関節リウマチになると、手指が動かしにくくなり、ブラッシング(歯磨き)がしづらいことや、関節リウマチの薬が免疫反応を抑える作用があるためかもしれないなど、いろいろ考えられています。

 

◎歯周治療が関節リウマチを改善する可能性もあります

歯周病が関節リウマチをより進行させる可能性もあります。歯周病菌がもっている酵素が、関節リウマチを起こす自己抗体を増やすかもしれないからです。また、歯周病を治療したら関節の腫れや痛みが減り、関節リウマチの検査値が下がったと報告されています。

 

まとめ

お口の健康を改善することで、全身にも良い影響があるかもしれません。

歯に異常を感じたら、ぜひ蔵元歯科医院に受診してくださいね。

 

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