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2026.06.19

ナイトガード(マウスピース)の役割と効果|歯ぎしりから歯を守る方法

蕨市の歯医者、蔵元歯科医院・衛生士の蔵元です。

 

今回はナイトガード(マウスピース)についてお話したいと思います。

ナイトガードには使用目的がさまざまありますが、今回は咬合力(噛む力)から歯を守るために使用するものについて紹介します。

 

ナイトガード(マウスピース)とは?その役割を知ろう

ナイトガードの役割とは、口腔内をお城に例えると、城壁のような役割をするのがナイトガードです。

大軍勢が攻めてきた際、城璧がなければ石垣が崩れてお城は壊れてしまいます。

一方頑固な城壁があれば、城壁自体は少し傷ついたり、一部剥がれたりするかもしれませんが、奥にそびえるお城はびくともしません。

つまり、口腔内の防璧であるナイトガードがブラキシズム(歯ぎしり)等の凄まじい力から歯を守ってくれるということです。

 

①歯や補綴装置(銀歯などの被せ物)を力から守る

たとえば、同じ硬さの石と石をこすり合わせたら、同じようにすり減りますが、石とプラスチックをこすり合わせた場合、当然柔らかい方が削れて減っていきます。つまり、プラスチックが石を守るということで、これをナイトガードに置き換えると歯や補綴装置を守るために上下の歯の間にナイトガードが介入することでクッションの役割をするということです。その結果、歯や修復・補綴装置の咬耗や破折の防止につながります。

 

②下の歯からの強い力を軽減する

ナイトガードは基本的に上顎に装着し、上の歯が連結固定された状態になります。なぜ上顎に装着するのかは理由があります。上下の歯を噛み合わせると、上の歯は下の歯により外側に当たるため、下の歯から突き上げられ、外側に向けて力がかかり、拡散されます。つまり、上顎にナイトガードを装着することで力をうまく分散させる役割を果たしているということです。

 

③ブラキシズムを軽減

歯ぎしり運動をしたときに後方臼歯(後ろの奥歯)が強く当たるような場合、筋の活動が通常より活発になることがわかっています。そこで、ナイトガードに犬歯ガイドをつけることで、臼歯(奥歯)離開を獲得し、筋活動を弱くすることができます。

 

④咬合(噛み合わせ)のリスク部位を読み取れる

ブラキシズムは患者さん自身に自覚がなく、家族からの指摘で気づくことが多いです。そのため、実際にブラキシズムがあるかどうかは、医療面接では聞き取れないこともあります。しかし、使用されているナイトガードを見ると、「どこに力がかかっているのか」を推測できます。穴があいたり、筋が入ったりしている場合、そこに力がかかっているということです。ナイトガードの痕跡をたどり、それを読み取る観察眼を養うと、そのようなことがわかるようになってきます。

 

メンテナンスで何をする?

口腔内同様にナイトガードは定期的なチェックが必要です。

寝ている間は起きている時と比べ物にならない力で歯ぎしりをしているので、ナイトガードにもそのすり減りの痕がつきます。歯科医師はそのすり減りを見て患者さんの癖を把握し、治療を成功させるための情報として活用します。

ナイトガードは使用によって必ず摩耗するため、持参しないことで起こるリスクがあることを説明し、なるべく持ってきてもらいます。

 

①本当に使用しているか確認

制作しても、さまざまな理由で装着できない方も一定数います。しかし、使用頻度が少なかったり、使っていなかったりすると、今後、力によって起きるトラブルが出てきます。使用を”継続”してもらうことが一番重要なため、患者さんに確認します。

 

②ナイトガードのすり減り具合を確認

ブラキシズムのなかでも、代表的な2つとして、歯と歯を擦り合わせるグラインディングと、垂直的に食いしばるクレンチングがありますが、混合タイプが多いと思われます。その中でもどちらが優勢なのかを、ナイトガードについた痕跡を観察することで判別することもあります。

 

③すり減るペースを見る

ブラキシズムによってかかる力は個人差が大きく、すり減るペースは違ってきます。また、生活習慣に合わせてさまざまな場面でナイトガードを使用しやすい状況を提案していくために、患者さんの生活習慣のヒヤリングは必要になってきます。半年~1年くらいで穴があいたり、割れたりする患者さんは力のリスクが高めだと考え、技工所にて作製する分厚いナイトガードを薦めたりします。

 

ナイトガードを作ったら…

■定期メンテナンスにお持ちください

・睡眠中の無意識な噛みしめや歯ぎしりの力は起きている時の最大咬合力を超えることが多いです。

・毎日装着することで、穴があいたり、すり減ったりします

■快適に使用できるよう、調整します

・患者さんの力の癖に合わせて歯に負担がかからないように作製しています

・すり減った部分は材料を足して再調整します

・大きく割れてしまった場合は作り直しが必要になることもあります

ナイトガードは「作ったら終わり」ではありません。日々使うものとして、歯やお口を守るためにきちんと機能しているか定期的にチェックさせていただきます。

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